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第237回 月例会報告 福田一雄 昭30政

fukudakazuo

講師  福田一雄氏
演題      「学習院とわたし」

氏は初等科時代 岩城宏之氏や久邇宮殿下ら音楽に興味を持つ友人らに恵まれ、共に合奏する環境に育った。

終戦後、岩城氏や山本直純氏らと進駐軍のクラブで演奏するようになった。

音楽には旋律(メロディー)、ハーモニィー、拍子(リズム)の3要素がある。現在は音階は長調と短調しかないが、昔はドリア旋法という日本の雅楽と同じものがあった。

リズムは、農耕民族である日本では2拍子だが騎馬民族であるヨーロッパでは3拍子が多くアクセントのつけ方に国柄が出る。フランス・スペイン・ロシアの例がわかりやすい。

日本はテクニック主眼で勤勉だが、ヨーロッパは楽しむことが目的で天才的である。

指揮はオーケストラ、オペラ、バレエで全く違っている。オーケストラは相手が全部音楽家であり共同作業の一体感があるが、オペラは相手がわがままな音楽家である。

そしてバレエは相手は音楽家でないので音楽性を無視してでも踊りやすいテンポで乗せることが肝心である。ダンスと音楽が一体となった時のすばらしさはまさに総合芸術といっていい。

氏はこれらの興味深いお話をピアノの実演を交えてわかりやすく語られ、氏のバレエ音楽に対する情熱に浸った一夜でした。

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