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虹かかるー木村 忠啓 (昭和61経済)

舞台は常陸国・麻生新庄家一万石。
時は、天保年間。
老中・水野忠邦が推進する天保の改革下で鳥居耀蔵が権力を振るっていたころの話です。
主人公は元水戸藩士の飛田忠矢。
若気の至りで、浪人に身をやつし、爪に火を点すような暮らしを続けるなかで、妻が病を得て鬼籍に入ってしまいます。その妻の遺言で骨を水戸領である大津浜に散骨に行く途中、見栄からついた嘘で、新庄家から声を掛けられます。
新庄家といっても、ほとんどが留守にしており、数人しか残っていませんでした。新庄家の先頭に立つのは、見かけだけは立派だけれども、剣を振るえなくなった「山槍」とあだ名された藩士。敵は鳥居耀蔵の影をちらつかせた怪しげな浪人衆。
ふたりは援軍を外に求めることに。向井半蔵という頼りになる老武士を味方にひきいれることに成功しますが、あとは手妻師や花火師、酒毒にやられた若者、頭でっかちな兵学者くずれといった頼りになさそうにない者ばかり。
いっぽう、敵方は領内の百姓を巧みに騙し、その数は四百人を越えます。
忠矢たちは、たった七人で大群を相手にする羽目に陥ります。
果たして、その運命は・・・。

木村忠啓(著/文)
発行:祥伝社
文庫判
定価 720円+税
ISBN 9784396346201
発売予定日  2020年4月15日

【著者プロフィール】
木村忠啓 (著/文)
1961年、東京都新宿区生まれ。学習院大学経済学部経済学科卒業。2016年「堀に吹く風」(単行本刊行時に『慶応三年の水練侍』と改題)で第八回「朝日時代小説大賞」を受賞しデビュー。ほかの作品に『ぼくせん幕末相撲異聞』(朝日新聞出版)、「十返舎一九 あすなろ道中事件帖」シリーズ(双葉文庫)がある。

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