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野田貴世さん ”My Dog is Sweet” ヴァーチャル展オンライン鑑賞会

2021年4月17日、桜友会NY支部会員でアーティストの野田貴世さんをお迎えし、ヴァーチャル展覧会 ”My Dog is Sweet”のオンライン鑑賞会を開催しました。最近特に、アーティストの作品を発表・紹介したり販売したりする機会を作るために、美術館やギャラリーがヴァーチャル展を主催する、という形式が取られるようになってきました。


NY市メトロL線Shutter Avenue 駅のステンドグラスと野田貴世さん

 

野田さんはニューヨークを拠点に活動されているアーティストで数々の絵画・版画・イラスト・コラージュ・絵本を発表されており、NY、ペンシルバニア、ハワイの絵画展で多数の賞を受賞するなどご活躍中です。代表作の一つ、イエローバードのステンドグラスはNY市メトロの駅に常設展示され、地域住民の日常に彩りと癒しを与えてくれています。

野田貴世さんの作品。ヴァーチャル展 ”My Dog is Sweet”で鑑賞できる

今回はマンハッタン・チェルシー地区のギャラリー Denis Biblo Fine Art, Inc.が3月・4月に主催した野田さんのヴァーチャル展覧会 ”My Dog is Sweet” とNY支部が企画したオンライン鑑賞会の報告です。「このご時勢で、実際の展覧会ではなくヴァーチャル展となりましたが、少しでも多くの方に観ていただければ。」と野田さん。“My Dog is Sweet”は、コロナによってすっかり様変わりしてしまった日常を、子どもたちの視点から、元気にそして可愛らしく描いた26枚の連作になります。絵本の原画になるよう意識されたそうで「何があってもいつでも楽しく遊んでいたい。勉強して大きくなるぞ。」という子どもたちの願いが込められています。作品それぞれにはカルタのようにAからZで始まるメッセージが添えられています。コロナの日常を題材にしながらも、鮮やかな色調と躍動感に満ちた子どもたち、そして緑豊かな自然が、見る人を元気づけ、暖かく優しい気持ちに導いてくれます。

 

4月17日、野田さんをお迎えした桜友会NY支部のオンライン鑑賞会では、NY支部副会長の馬越恭弘さんのご挨拶の後、参加者が近況報告兼ねて自己紹介しました。Zoomをつかったことで、フロリダからクーン美奈子さん(旧姓、徳山)、ミネソタからは室房子さんなど、NYから転居された会員の方も参加くださり、NY支部の同窓会にもなり和気あいあいとしたおしゃべりタイムとなりました。
次には、野田さんからNYのアートシーンで活躍されるようになったご自身の経緯を伺いました。日本で大戦を経験され、学習院では経済学を学んだという野田さんが、ご主人のグラフィックスのお手伝いをされるようになり、NYに移り住んだのが60年前。子育てを終えてから伝統あるマンハッタンの美術学校The Art Students League of New Yorkで学ばれて、教授陣の推薦もあってアーティストして本格的に活動されるようになったとのこと。強い意志と溢れる情熱でアートの道を開いた“遅咲きの大輪”、野田さんのお話を興味深くお聞きしました。

オンライン鑑賞会の本題は、それぞれの作品についての感想の交換です。参加者それぞれが気に入った作品や気になった作品について自由気ままに感想を交換し、野田さんにご意見を伺いました。
参加者の鋭い洞察に解説するかたちで、画中の秘められたメッセージや不思議アイテムの謎解きなど、明るく純粋な作風からは窺い知れなかった奥深さも披露してくださいました。参加者からは、「“A”と”P”の子どもがかわいい」「NYの小学校が出てくる」「黄色い鳥を探せ」「子どもたちの中に野田さんご本人がいらっしゃるのでは」「どうして”L“だけ異色なのか」「ウィルスの顔がキモ怖い」「目玉の謎を教えてほしい」「絵柄が暖かくほっこりする」「未来を託された若い世代に希望を持ち続けてほしい」などなど思い思いの印象を共有しました。

途中脱線して雑談を楽しんだりしながらも、和気藹々と和やかにあっという間の1時間を過ごしました。参加者一同、とても楽しく癒やされるイベントだったと幸せな気分になりました。これをお読みになった桜友会の方も是非“My Dog is Sweet” のリンクをクリックして野田さんの作品を楽しんでいただけましたら幸いです。作品のご意見もお寄せ下さい。

NY支部では会員の皆さんの活動を応援しています。NYにおいでの際は是非NY桜友会にご一報下さい。当地で活躍する会員と交流を深める機会を設けさせていただきたいと思います。

ニューヨーク桜友会
報告者:益子 崇 (マシコ タカシ) 平成元年 法学部政治学科卒
展示アーティスト:野田 貴世(ノダタカヨ) 昭和28年 女子高等科卒

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